OMソーラーと紀州杉の家
OMソーラーを設置した木造2階建て28坪の小さな家。玄関を入ると土間でつながるクロークと物置、引き戸を開けると杉の梁のあるリビング・ダイニング・キッチンのワンルーム。リビングの吹き抜けにある螺旋階段を上がると夫婦の寝室と小さな書斎、クローゼット、洗面室と浴室。OMで暖められた空気は吹き抜けを通して家全体を暖めてくれます。リビングには大分産青表の畳が3枚敷かれていてゴロリとしながらくつろぐスペース、ワンルームの中に心地よいコーナー、居場所が出来ました。白い壁は漆喰塗り、天井の梁は紀州産の杉です。設備はオール電化とOMソーラーの組み合わせ。正面から見ると四角い外観ですが、OMソーラーのパネルの部分は南に向かって勾配屋根になっています。
シンボルツリーを植えた北側の外観
玄関は木製引き戸と防犯ガラスの大きなガラス窓、右側の格子引き戸の中にはオール電化の貯湯層が入っています。
リビング・ダイニング+キッチン+吹き抜け
奧はキッチン、冷蔵庫の右にある丸い筒はOMソーラーの暖気を床下に送るためのダクトです。テーブルは古市健家具工房のデザイン・製作による手作りです。床は天竜杉の無垢板、壁は漆喰無理、天井の梁と梁の間の白いところの漆喰を塗りました。
紀州杉を表しにして天井高さを抑えたリビング
南東方向に大きく開いた木製の引き戸は壁に引き込まれてフルオープンとなり光と風を呼び込みます。2階寝室とつながる吹き抜けにスチール製の軽やかな螺旋階段が空間を広く見せます。
琉球畳を敷いたリビングルーム
南側は隣家からの視線を遮るために風通し用の窓を最小限に、日射は吹き抜けの上に窓を付けて空だけが見えるように工夫しています。ソファの上が抜き抜けになっています。
造り付けのキッチン
リビングと対面するキッチンは建て主さんと一緒に使い勝手を考えて設計した手作りです。
風を通すための窓
視線を遮り風だけを通す窓。
ソファや畳にゴロリとした体に風が通り抜けるよう低い位置に付けました。床のルーバーはOMソーラーによる暖気の吹き出し口です。
中庭風バルコニーのある寝室
周辺の家が見えないよう外壁を立ち上げ、空だけが見えるバルコニーをつくり寝室と外を一体にして広がりを持たせました。