森ヒロシ建築設計所

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ブログblog

階段をきれいに、納める。

階段と壁との納まり、段先にノンスリップの彫り込みをする。どちらも手づくりの家でなければ何も悩むことはない納まり、設計者のサガである。通常は床と壁の納まりには巾木という木の部材を付ける。大工さんは先に床板を張る、次に天井の下地を組み上げる。下と上が決められたところに壁を作ろうとすると、ピッタリの材料をはめ込むように取り付けるには無理がある。少し縦の寸法に余裕を持たせ上からドン付けすると、下が少し隙間があいてしまう、これをチリと言う。ここに巾木を付けておくことでチリを隠すことが出来る。もう一つ、掃除機をかけて壁を傷つけない。ところが階段に巾木を付けると段の先っぽで納まりが非常に醜くなって仕舞う、と考えるのは建築家くらいだろう。階段は乱暴に掃除機をかけないと信じている、だからこのように納める。

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