森ヒロシ建築設計所

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ink gallery #2 ミニマルな姿

鎌倉山には大きな豪邸が、建築家の設計による有名な住宅がいくつも建っています。ひとつ、吉村順三さんが設計したこの住宅と違っているのは敷地に対する建物の大きさです。この住宅は北側の路地からチョロっと見えるだけで他からはまったく存在すら分からない。建物は家族とゲスト、書斎からなるこじんまりとした間取り、外観のデザインはミニマルそのもの。コリに凝った素材で見た目の存在を主張はしない、暮らしやすさと、視線が通り抜ける借景を重視した設計なのである。鎌倉駅の近くに吉村さんが設計した住宅が二軒建っていますが、この家と同様に無駄な主張は一切ない。改めて設計の偉大さを実感、うちにある吉村順三設計図集をもう一度読みこんでみようと思います。

追記
設計図集に茶室の図面だけのっていて、「鎌倉の家、藤田邸」というタイトル。はて、藤田さんというお方は、どんなヤンゴトナキお方はだったのか、画家か彫刻家か、気になりますねぇ。

吉村順三作品集 1941-1978 p.138

吉村順三設計図集 https://japan-architect.co.jp/shop/special-issues/book-509809/


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