森ヒロシ建築設計所

close

ブログblog

造り付け家具のコストを、考える。

住宅でつくる造り付け家具とは、芯材でフレームを組んで、その両面をベニヤや化粧合板を接着、プレス機でギュッ貼り付けてパネルが出来たら、箱状に組み上げて本棚やキッチンをつくる、この方法が基本。芯材は乾燥していて防虫加工されている、出来てから木の虫が出てきては不味いからね。では、引出の前板でコストを考えてみる。写真のようなデザインをするには、パネルをつくる、パネルの三方に小口隠しのオオデという薄い木かテープを貼る、手かけの加工をした無垢の木を取り付ける、そして白の塗装とオイル塗装をして完成。結構手間がかかっている。ボクはパネルをつくる、パネルの四方にオオデを貼る、直に手かけを彫る、そして塗装する。ちょっと手間が省ける。では、前板を無垢の木でつくる、直に手かけを彫る、オイル塗装をする。もっと手間が省ける。職人さんの手間賃と無垢の木とどっちが高いか、もちろん人件費である。出来上がりは無垢の木がイチバンいいに決まっている。でも白と木のデザインもいいんだな、中村好文さんがつくるシナベニヤと無垢の木の取っ手も捨てがたい、そんなことを考えながら図面を描いているのです。

↑PAGE TOP